株式会社 岡田煉瓦製造所|愛知県安城市|各種煉瓦の製造(一般用レンガ・建築用レンガ・床用レンガ・レンガタイル)

 

明治レンガ建築補修材

 

岡田煉瓦 明治再生プロジェクト

岡田煉瓦 明治再生プロジェクト
 
『明治再生プロジェクト』とは?
 
明治30年創業の老舗レンガメーカーである弊社は、明治時代に建設された貴重なレンガ建築を後世に残すための取り組みを進めています。本プロジェクトでは、当時のレンガ寸法・色合い・風合いに合わせた特注生産を行い、歴史的レンガ建築物の復元・補修に注力し、魅力と価値を守ります。
 
 
『できること』
 

古い建物に使われている“赤い”煉瓦の補修・再生

・明治・大正・昭和初期などの年代を問わず、赤煉瓦であれば対応可能です。
・当時のレンガの風合いを再現するための特注製造にも対応いたします。
 

欠損や劣化部分へのオーダーメイド煉瓦の提供

・部分補修用に小ロットからの製作も承ります。
・現地調査を実施して、色・形状・質感をできる限り再現します。
 
『できないこと』
 

釉薬(うわぐすり)を使った煉瓦やタイルの製作・補修

・表面に光沢や特殊なコーティングが施されているものなどは対象外です。
・釉薬を使った建材、磁器タイル、ガラスコーティングなど、レンガとは異なる製法を必要とするものは対応不可です。
 

レンガの施工・工事そのもの

・当社では、レンガ材料の製造・供給のみを行っております。
・施工や工事が必要な場合は、施工業者様や工務店様にご依頼いただく形となります。
 

写真だけでの完全な色、質感の再現

・カメラの補正や日照条件によって写真の色味が異なるため、写真のみでの色合わせは正確に行えません。
・赤煉瓦カラーサンプルと実物の色の比較、現地調査による質感の確認が不可欠です。
 
汚し加工について
・人工的な“汚し加工”は行っておりません。経年変化の風合いを演出したい場合は、施工業者様や専門のリノベーション会社などにご相談ください。
 

その他の建材・特殊素材の補修

・コンクリートブロック、石材、その他特殊加工の建材など、当社の主要領域外のもの。
 
 
『ご依頼前にご確認下さい』
 
・当社は「赤煉瓦」の製造・供給を専門としています。釉薬仕上げ、タイル仕上げなどの製法は行っておりません。
・施工・工事作業は行っていないため、必要に応じて施工業者様・工務店様との連携をお願いします。
・不明点やご要望がありましたら、お気軽にお問い合わせください。
 
 
明治レンガ建築の魅力を未来へ ~色と質感を活かす補修の極意~

明治時代に建てられた煉瓦建築は、日本の近代化の象徴として、文化的・歴史的な価値がとても高いものです。その価値をしっかりと次世代へと受け継ぐためには、時間の経過で損傷した部分を違和感なく補修し、建物全体の美しさや雰囲気を残すことが大切です。

 

天然原料の煉瓦と焼成温度の関係

明治期の煉瓦は、現代のように鉱物などを人工的に混ぜて色を調整したものは少なく、ほとんどが天然の粘土を使って製造されています。とはいえ、「原料が同じ=同じ色」になるわけではありません。実は焼成時の温度や焼き方の違いによって、赤色の濃淡が大きく変化するのです。

 

 ・焼成温度が高い場合:より濃い赤色、または黒っぽい赤になる
 ・焼成温度が低い場合:淡いオレンジや黄味がかった色になる
 

このように微妙な色合いの違いを再現するためには、複数の「温度別色サンプル」を用いて、実際の既存煉瓦との比較・調査が欠かせません。

 

外は赤、中はオレンジ? 明治煉瓦の特徴

昔の煉瓦を割ってみると、外側は赤みが強いのに、中はオレンジ色になっている例が多々あります。これは、焼成時間が比較的短かったり、窯の構造や火の回り具合によって温度差が生じたりしたことが一因と考えられます。

補修時は、外の赤みだけで判断すると実際とは違う色になりやすいため、オレンジ色が出ていない箇所から色合わせの箇所と定め、「濃・中・淡」の割合を考慮したうえで、最適な焼成条件を模索します。こうして「建築当初と違和感のない色味」を目指すのです。

 

ザラザラした質感を大事に

現代のレンガは、成形技術の向上や表面加工によって、比較的フラットで平滑な仕上がりが多く見られます。しかし、明治時代の煉瓦は、表面にザラザラとした風合いが残っているのが大きな特徴です。これは製造方法の違いによるもので、当時は木枠に粘土を押し込んで成形し、粘土を型から抜き出しやすくするために砂を使っていました。砂をまぶしていたことで、表面には細かな砂粒が残り、自然な凹凸やムラが生まれたのです。このザラザラした手ざわりこそが、明治期の煉瓦特有の味わいであり、補修の際にもできる限りその風合いを再現することが重要です。

 

・細かな凹凸
・若干のゆがみ
・焼成時のムラ
 

これらが味わい深さを生み出し、建物全体に独特の趣きを与えています。そこで補修の際にも、わざと表面をフラットにしすぎず、凹凸を適度に残す工夫を行い、“そこにずっとあった”ような仕上がりを目指しています。

 

歴史を感じさせる“なじみ”を再現

明治時代の煉瓦建築を補修するとき、何より重要なのは「文化財としての歴史的価値」を損なわず、建物の雰囲気と自然になじませることです。

 

・天然原料×焼成温度の差による色合いの微調整
・外と中で色が異なる明治期特有の特徴を踏まえたサンプリング
・ザラザラした質感をできるだけ再現
 

これらを丁寧に進めることで、オリジナル部分と補修部分の境界がわかりにくく、かつ建物全体の持つ歴史的価値を守りながら、美観を維持することができます。当社では、明治時代のレンガ建築の補修に関して特別なノウハウを活かし、違和感のない仕上がりにこだわっています。今後も多くの方々と協力しながら、貴重な建物を未来へつないでいきたいと考えています。

 

赤煉瓦の温度別カラーサンプルと現地調査

赤煉瓦の温度別カラーサンプルと現地調査
 
焼成温度による色の変化
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TEL.0566-92-0343
FAX.0566-92-4696
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