OKADA BRICK 岡田煉瓦製造所

Column

コラム

「謹製」という言葉に込めて

受け継がれる、
 ものづくりの姿勢

2026.08.05

広い舗装面には、ベースカラーの「サンドベージュ」

― レンガの色選び③ 景観を支える色を選ぶ ―

これまで、植栽の緑を引き立てる反対色の「赤」、木々や土の色になじむ同系色の「茶色」をご紹介しました。3回目は、広い舗装面に使うベースカラーの「サンドベージュ」です。舗装材は景観の中で占める面積が大きく、その色によって街全体の印象が変わります。だからこそ、レンガを目立たせるのではなく、建物や植栽、人の営みを引き立てる色を選ぶことが大切です。

レンガの中で、最も自然な色合い

サンドベージュは、砂や土を思わせる明るくやわらかな色です。赤や茶色のレンガに比べて主張が穏やかで、広い面積に使っても重く見えにくい特徴があります。舗装面全体にサンドベージュを使うと、都会の中でありながら、まるで自然の道を歩いているような感覚が生まれます。

都会なのに、自然の道を歩いている。

そんな錯覚をつくれることが、サンドベージュの魅力です。

レンガは、景観の「最高の脇役」

私たちは、レンガ自体が景観の主役になる必要はないと考えています。建物や街並み、植栽などを引き立てながら、空間全体に温かみや落ち着きを加える。レンガは、景観を足元から支える最高の脇役です。特に舗装は広い面積を占めるため、色が強すぎるとレンガの存在感が前に出すぎることがあります。サンドベージュであれば、空間を明るく見せながら、建物や周囲の素材を自然に引き立てることができます。

近代建築には、反対の質感を合わせる

ガラスや鉄、コンクリートを使った近代建築は、硬く無機質な質感を持っています。一方、レンガは自然の粘土を焼いて作る材料です。一つひとつにわずかな色幅や表情があり、土の温かみを感じさせます。無機質な新しい建材と、自然素材であるレンガ。質感としては対照的ですが、組み合わせることで互いの特徴が引き立ちます。近代的な建物の足元にサンドベージュのレンガを使うことで、空間にやわらかさが加わり、人が歩きやすく、過ごしやすい印象になります。

和風の街並みや歴史的な建物にもなじむ

レンガは、明治時代から日本の建築や街づくりに使われてきた伝統的な建材でもあります。そのため、明治期を意識した建物や、歴史を感じさせる街並みとは、時代や素材感の面で自然になじみます。また、木、瓦、漆喰などを使った和風の建物に対しても、土の質感を持つサンドベージュは違和感なく組み合わせることができます。新しい街、近代建築、歴史的な景観、インバウンドを意識した和の街並み。雰囲気の異なる空間にも合わせやすいことが、サンドベージュの強みです。

広い面積では、明るい色が使いやすい

小さなサンプルで見る色と、広い面積に施工したときの印象は同じではありません。濃い色を大面積に使うと、想像以上に重く見えたり、レンガの存在感が強くなったりすることがあります。一方、サンドベージュは広く施工しても圧迫感が出にくく、景観全体を明るく見せやすい色です。そのため、駅前広場、歩道、商業施設の外構など、広い舗装面のベースカラーとして使いやすい色です。

主張しすぎず、街の印象を整える

ベースカラーに求められるのは、強い個性ではありません。周囲の建物や植栽を受け止め、景観全体をまとめる役割です。

無機質な建物には、土の温かみを加える。
歴史的な建物には、伝統的な素材として寄り添う。
広い舗装面では、自然な道のような背景になる。

サンドベージュのレンガは、幅広い建築や街並みに調和しながら、景観を足元から支えます。レンガは、目立つための材料ではありません。その場所を引き立て、長く心地よく使える空間をつくる、景観の最高の脇役です。

戻る
consultation レンガに関する
ご相談はこちら
Online Shop オンラインで
レンガを購入する