OKADA BRICK 岡田煉瓦製造所

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 ものづくりの姿勢

2026.08.22

岡田煉瓦のフラグシップ「251」

岡田煉瓦には、たくさんの種類のレンガがあります。色も違えば、サイズも違う。表面の仕上げも違います。その中で、「岡田煉瓦らしいレンガを一つ選ぶなら?」と聞かれたら、私たちは「251」を挙げます。251は、岡田煉瓦のフラグシップともいえるレンガです。ただ、見た目にものすごく特徴があるわけではありません。特殊な加工があるわけでもない。むしろ、とてもシンプルなレンガです。今回は、そんな「251」をご紹介します。

「251」は色の名前ではありません

まず少しだけ、岡田煉瓦の品番についてご説明します。岡田煉瓦では、レンガの形状を3桁の数字で表しています。「111」から始まる形状品番があり、サイズや表面のテクスチャーなどによって、それぞれ番号が付けられています。そして、その後ろに色を表す品番を付けます。例えば、赤なら「A」。ベージュ還元なら「RO」。そのため、251形状のベージュ還元なら、「251RO」という品番になります。つまり「251」というのは色ではなく、レンガのサイズと表面のテクスチャーを表す形状品番です。

251は「230×114×60」と「荒粗面」

251を形づくっている大きな特徴は二つあります。一つは、230×114×60mmというサイズ。もう一つが、「荒粗面」と呼んでいる表面のテクスチャーです。230×114×60mmは、オーストラリアで使われているレンガ寸法を基本としたサイズです。日本で一般的な210×100×60mmのレンガと比べると、一回り大きくなります。そして、長さと幅がおおよそ2:1になるようにつくられています。この比率は、レンガを敷いたときに使いやすい。半分ずらして並べたり、向きを変えたり、組み合わせたりと、敷きパターンの自由度が高くなります。レンガは、一つだけを見て完成する建材ではありません。何百個、何千個と並んで、初めて一つの景観になります。そのため251のサイズは、単体で目立つことよりも、並べたときの使いやすさが魅力だと考えています。

251らしさをつくる「荒粗面」

もう一つの特徴が、251のザラザラとした表情です。岡田煉瓦には「111」という定番の形状品番があります。111も表面に骨材を使った「粗面」のレンガで、骨材の配合は約8%。251は、この定番の粗面レンガをベースに、さらにザラザラとした素材感を出すために骨材を増量した「荒粗面」としています。つまり251のザラザラとした表情は、製造上のばらつきによって偶然できたものではありません。レンガらしい素材感を、もう少し強く出すためにつくった表情です。ただ、251のおもしろいところは、単に荒々しいだけではないことです。表面にはしっかりと凹凸があり、一つひとつを見ると焼き物らしい表情がある。それでも、何百個、何千個と並べると、不思議とうるさくならない。ザラザラしているけれど、どこか緻密で品がある。均一すぎない。でも、荒々しすぎない。このバランスが、251の魅力だと思っています。

大きくなるほど、少し難しくなる

251は、日本で一般的な210×100×60mmより一回り大きなレンガです。レンガは焼き物ですから、サイズが大きくなるほど、乾燥や焼成によるゆがみなども出やすくなり、製造の難しさは増していきます。工業製品として考えれば、すべてが寸分違わず均一であることが理想なのかもしれません。しかし、レンガの場合は少し違います。土を原料として、乾燥させ、火で焼く。その工程の中で生まれるわずかな違いが、一つひとつの表情になります。私たちは、それをすべて消してしまうのではなく、焼き物らしい表情として残すことも、レンガの魅力の一つだと考えています。251の荒粗面と一回り大きなサイズは、そんなレンガらしい質感を感じやすい組み合わせでもあります。

特殊なことをしていない

251には、派手な装飾があるわけではありません。特殊な加工を施して、強く存在感を出すレンガでもありません。あるのは、土の色と、ザラザラとした表情、そして焼き物ならではの一つひとつの違いです。それは、岡田煉瓦がつくりたいレンガにも通じています。建物があり、植栽があり、人が歩き、街がある。その中でレンガだけが主張する必要はありません。周りの素材や景観に馴染みながら、気がつけば何十年もそこにいる。主役ではない。でも、いなくなると景観が少し寂しくなる。251は、そんな「最高の脇役」のようなレンガです。

長くつくり続けてきた「いつものレンガ」

251は、新しく開発した商品ではありません。昔から岡田煉瓦でつくられ、日本全国のさまざまな場所で使われてきました。長くつくり続けているということは、製造する私たち自身も、このレンガのことをよく知っているということです。どんな表情が出るのか。どんな色と相性が良いのか。どう並べればきれいなのか。そして、長く使われたときにどんな景観になっていくのか。新しいものをつくることも大切です。でも、長くつくり続け、長く使われ続けてきたものには、また別の価値があります。岡田煉瓦製のレンガの中でも、長く使われ、信頼されてきたもの。そして、私たち自身が安心しておすすめできるもの。だから私たちは、251を岡田煉瓦のフラグシップと考えています。

なぜ「251」という品番なのか

ここまで251について真面目に書いてきましたが、最後に少しだけ余談です。「251」という数字。何か特別な意味が込められた、縁起の良い数字なのかというと、そういうわけではありません。昔につけられた形状品番です。ところが、251を声に出して読んでみると、

2・5・1……「つごーがいい

と読めなくもありません。もちろん偶然です。でも、これが妙に251らしい。約2:1の寸法で、敷きパターンを組みやすい。色を変えれば、さまざまな景観に馴染む。ザラザラとした表情がありながら、主張しすぎない。自分が主役になろうとはしないけれど、必要なところではきちんと仕事をする。考えてみれば、岡田煉瓦のフラグシップは、どこまでも「都合がいい」銘脇役なのかもしれません。

迷ったら「251」

レンガを選ぶとき、個性的な商品に目が行くこともあります。それもレンガ選びの楽しさです。でも、長く使う場所だからこそ、あえてシンプルなものを選ぶ。建築や植栽を引き立て、何十年経っても飽きずに使えるものを選ぶ。そんな選び方もあります。特殊なことはしていない。派手でもない。でも、レンガらしい。それが「251」です。岡田煉瓦らしいレンガをお探しでしたら、まず一度、251を見ていただければと思います。

主役ではなく、最高の脇役。

それが、私たちが251をフラグシップと考える理由です。

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