2026.08.28
レンガは、あえて「馴染ませない」。
酸化焼成でつくる多色舗装
レンガというと、「赤や茶色を一面に敷く」というイメージを持たれる方も多いかもしれません。一方、インターロッキングブロックでは、赤・ベージュ・ブラウンなどを組み合わせた多色使いもよく見られます。「多色使いで、明るく楽しい雰囲気にしたい。」そんなとき、レンガでは表現しにくいと思われるかもしれません。しかし、レンガでも色を組み合わせた舗装はできます。そして実は、レンガには、「自然に馴染ませるMIX」と、「あえて馴染ませないMIX」という、二つの考え方があります。今回は、前回ご紹介した「レンガは、色を混ぜてもなぜか馴染む。」とは反対に、色の違いをあえて見せるレンガ舗装について考えてみます。
レンガは、混ぜると自然に馴染みやすい
レンガは土を原料として焼成するため、もともと一つの色の中にも自然な色幅があります。特に還元焼成品では、焼成条件によって濃淡や焼きムラが生まれます。そのため、少し違う色を組み合わせても、それぞれが持つ色幅が間をつないでくれます。
赤系とブラウン系
ベージュ系とグレージュ系
多少違う色を混ぜても、不思議と全体がまとまって見える。これは、焼き物であるレンガの大きな魅力です。しかし、デザインによっては、「もう少し一色一色をはっきり見せたい」という場合もあります。
そんなときは「酸化焼成」という選択
岡田煉瓦では、酸化焼成と還元焼成によって、さまざまな表情のレンガを製造しています。還元焼成品が色幅のある表情をつくりやすいのに対して、酸化焼成品は比較的均一な色調に仕上がることが特徴です。この違いを利用すると、レンガの色MIXにも違った表現ができます。たとえば、赤・ブラウン・ベージュといった異なる色を組み合わせる。一つひとつの色が比較的均一であれば、それぞれの色の違いがはっきりと見えます。つまり、色を混ぜて「馴染ませる」のではなく、色を混ぜて「違いを見せる」。そんなMIXも可能になります。

▲ 複数の色を組み合わせたレンガ舗装。それぞれの色を見せることで、単色とは違った明るさとリズムが生まれます。
Design:小川航輝 CREA PLANNING
Construction:角田 裕司 CREA PLANNING
Photo:野沢朋央
「多色使いはしたい。でも、色褪せも気になる」
舗装材を検討するとき、インターロッキングブロックの多彩な色使いに魅力を感じる方もいると思います。赤だけではなく、ブラウンやベージュなどを使って、明るい景観をつくりたい。一方で、長く使う舗装だからこそ、年月が経ったあとの色や景観も気になるところです。そこで一つの選択肢になるのが、焼き物であるレンガを使った多色舗装です。レンガは、表面だけを着色して色をつくっているものではありません。土を焼成することで生まれた色そのものを組み合わせる。だからこそ、レンガでも多色使いを楽しむことができます。「レンガ=赤一色」ではありません。
岡田煉瓦には、さまざまな色があります
岡田煉瓦では、赤や焼過だけではなく、ベージュ、ピンク、グレージュ、グレー、マンガン、黒など、さまざまな色のレンガを製造しています。サンプルボードを並べて見てみると、レンガにもこれだけの色の選択肢があることが分かります。そして、この色を単色で選ぶだけではなく、組み合わせて使うこともできます。

▲ 岡田煉瓦の色サンプル。同じレンガでも、原料や焼成方法によってさまざまな色があります。複数の色を組み合わせることで、単色とは違った景観をつくることができます。
「馴染ませる」も「馴染ませない」もできる
レンガの色MIXに、一つの正解があるわけではありません。落ち着いた自然な景観にしたいなら、色幅を活かして馴染ませるMIX。明るさやリズム感を出したいなら、比較的均一な色調の酸化焼成品を組み合わせて、色の違いを見せるMIX。同じ「レンガを混ぜる」でも、目指す景観によって考え方を変えることができます。前回のコラムでは、「レンガは、色を混ぜてもなぜか馴染む。」とご紹介しました。今回は、その反対です。レンガは、あえて馴染ませないこともできる。
レンガ=赤一色ではありません
舗装材を選ぶとき、「多色使いならインターロッキング、レンガなら赤」と考えてしまうと、少しもったいないかもしれません。レンガにも、たくさんの色があります。自然に馴染ませることもできる。あえて色の違いを見せることもできる。大切なのは、単に「何色のレンガにするか」だけではなく、「その色を、どう見せたいのか。」まで考えることです。焼成方法や色の組み合わせまで考えていくと、レンガ舗装のデザインの幅はもっと広がります。
色を馴染ませるのも、レンガ。
色を際立たせるのも、レンガ。
レンガの色選びには、まだまだ面白い可能性があります。





