2026.08.04
レンガの色は「組み合わせ」と「面積」で選ぶ
― 景観全体で考える、レンガの色選び ―

レンガの色を選ぶとき、ついカタログやサンプルだけを見て決めてしまいがちです。しかし、実際の景観は、レンガ単体で決まるものではありません。建物、植栽、空、周囲の素材との組み合わせによって、同じレンガでも印象は大きく変わります。特に舗装は、景観の中で大きな面積を占めます。そのため、レンガの色は「何色と組み合わせるか」と、「どのくらいの面積で使うか」の両方で考えることが大切です。
赤いレンガと緑は、なぜよく似合うのか
赤系のレンガと、草木の緑。この組み合わせは、昔から自然に美しく見える配色の一つです。色の関係で見ると、赤と緑は反対色に近い関係にあります。反対色同士は、お互いの色を引き立てるため、レンガの赤茶色も、植物の緑も、より印象的に見えます。今回の写真でも、赤レンガの建物と手前の緑が、互いを引き立て合っています。強い対比がありながら、不自然に感じないのは、どちらも自然の中にある色だからだと思います。
同系色でまとめると、落ち着いた景観になる
一方で、いつも色を引き立て合えばよいわけではありません。例えば、木の外壁や茶色の建物に、ブラウン系や焼過のレンガを合わせると、景観全体に統一感が生まれます。同系色でまとめることで、目立ちすぎず、落ち着いた雰囲気になります。つまり、色選びには大きく二つの考え方があります。
- 反対色で引き立てる
- 同系色でまとめる
どちらが正しいということではなく、その場所をどのような印象にしたいかで選ぶことが大切です。
舗装は「ベースカラー」として考える
ここで大切なのが、舗装は景観の中で面積が大きいということです。建物の一部や花壇の縁であれば濃い色を使ってもアクセントになりますが、舗装全体に強い色を広く使うと、想像以上に印象が強くなることがあります。そのため、大きな舗装面では、まず景観全体を支えるベースカラーとして色を考える必要があります。例えば、明るいベージュ系のレンガは、
- 景観全体を明るく見せやすい
- 建物や植栽を引き立てやすい
- 面積が広くても重く見えにくい
という特徴があります。大面積では、まずベージュ系のような穏やかな色をベースにすると、まとまりのある景観になりやすいです。
色は「組み合わせ」と「面積」で考える
レンガの色選びを整理すると、次のようになります。
1.組み合わせで考える
- 植栽の緑と合わせるなら、赤系は引き立ちやすい
- 建物や木部と近い色でまとめるなら、ブラウン系は使いやすい
2.面積で考える
- 広い舗装面は、ベースカラーとして穏やかな色を選ぶ
- 濃い色や特徴のある色は、アクセントとして部分的に使う
この二つを意識するだけで、レンガの色選びはかなり考えやすくなります。
レンガ単体ではなく、完成した景観を見る
サンプルで見て魅力的な色が、必ずしも広い舗装に向いているとは限りません。レンガを選ぶときは、
- 周囲にどんな色があるか
- 植栽が多い場所か
- 建物との関係はどうか
- どのくらいの面積に使うか
- 景観全体を明るくしたいのか、落ち着かせたいのか
を考えることが大切です。
反対色で引き立てるか。
同系色でまとめるか。
広い面積では、ベースカラーとしてどう見えるか。
レンガの色は、一個だけを見て選ぶのではなく、景観全体で選ぶことで、その場所に合った表情になります。





